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マダネ プロジェクト 参加者の声 Vol.1

仲川まなみさん(仮名)

42歳・既婚・パートタイマー(化学メーカー事務)

マダネ プロジェクト参加回数:4回

参加の動機

 去年の夏、「子どもがいない」ことにモヤモヤすることがあったんです。それまでは割り切れていると思っていたのに、そうではなかった自分がいて、そんな自分にもモヤモヤしてしまって。ついスマホで「子どもなし」とか「おひとりさま」っていう言葉を検索していたら、マダネ プロジェクトのホームページにひっかかりました。「子どもがいない」っていう人たちが、その1つのキーワードだけで集まって共有している場があるんだなと初めて知って、興味がわきました。それで去年の秋頃に初めてオンラインで参加しました。

子どものいない理由

 特に理由がないんです。なんとなくご縁があって29歳で結婚して、なんとなくいつか普通に子どもができる。そういうふうに思っていたら、ある時できないなって気づいて。結婚して1年経たないうちに不妊治療で有名な病院にかかりました。風邪を治すみたいな軽い気持ちでいったのに、だんだん雲行きがあやしくなって、結果、原因不明で結論づけられたんです。

​ でも私の場合、すごく子どもがほしいわけでもなかったんですね。だから、つらい思いをしてまで2人の人生に子どもが必要なのか、夫とすごく話し合いました。夫も私もそれぞれ趣味をもっているので、子どもがいなくても穏やかに静かに暮らしていければいいねって。子どもがいない分、お互いに自分の時間を楽しんでいます。

今の気持ち

 「子どもがいない」というのは内容がセンシティブなことに触れたりもするので、誰にでも話せることじゃないですよね。でもマダネは前提としてそのことを共有している場なので思うことを吐き出しやすいと思います。何気ない日常の中でも「子どもがいない」ことを実感させられる時ってけっこうあります。
 そのことに自分で無意識にふたをして過ごしてしまっていることも意外とあるんだなって気づかされました。
だから参加することで、溜まっていた心の汚れみたいなものを掃除できたように心が軽くなった気がします。同じ「子どもがいない」女性でも、それぞれの立場でさまざまな想いや状況があることを知って、視野が広がっているように思います。

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宇田川ひろえさん(仮名)

48歳・既婚・NPO団体職員

マダネ プロジェクト参加回数:2回

参加の動機

 以前は子どもを持っている人を心のどこかでうらやましい、疎外感や自分には何かが欠けているのでは…と、自分で自分を責めていたところがありました。多数派の意見が重視される世間で、そのように考えてしまう自分は少数派だ…嫌だなと思っていました。ある時、ハフポストのコラム「子どものいない40代女性たちは、なぜこんなに息苦しく、生きづらいのか」を見つけ、Facebook上でマダネ プロジェクトのオンライン交流会を知り、参加しました。皆さん、「子どもがいない」という共通点はあるものの、背景、事情、思いもさまざまで、参加して本当に良かったです。

子どものいない理由

 28歳の時に結婚しました。仕事もしていましたし、30歳を過ぎ、36歳くらいまでは自然妊娠を疑うことなく、子どもができると思っていましたが、妊娠はできませんでした。自然妊娠する力が私にはなかったのかもしれないけれど、人工的な方法は自然の摂理に逆らっているような気もして、不妊治療に対して少し抵抗がありました。

 しかし、年齢に対する焦り、周囲からの「子どもはまだ?」いうプレッシャー、そして「50代になった時に後悔したくない」という思いもあり、40歳を目前に不妊治療に踏み切りました。不妊治療は体外受精でしたが、年齢的に卵子も減ってくるので受精卵の冷凍に至るまでもが厳しい状況でした。そのような現実と、冷凍した受精卵がもうこれで最後となった時、その結果を聞いて不妊治療を終えることにしました。治療期間は約2年。後悔はしていません。

今の気持ち

           

 参加した会で「罪悪感」というテーマが出たのですが、そもそも私にはない考えだなと。でも、終了後に夫の遺伝子を残せなかったという夫に対する罪悪感があったことにふと気づいたのです。後悔がないように生きてきたつもりでも、違う場合もあるのですね。実際に口に出してみることで、本当の気持ち、また自分自身の今までの変化や進化にも気づけました。マダネ プロジェトでいろいろな考えの人を知り、またさまざまな人とつながりたいという思いが強くなりました。

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西村亜美さん(仮名)

44歳・既婚・心理カウンセラー

マダネ プロジェクト参加回数:6回

参加の動機

 くどうみやこさんの記事を新聞で読んだのがきっかけです。「私達はかわいそう」と、子どもがいない同士で固まるのではなく、いろいろなことに目を向けていこうという、くどうさんの書き方がニュートラルで展望を持っておられるところがいいなと思いました。子どもがいないことにどこか引っかかったり、悲しい思いをしたりと、同じ思いを持っている方がいるということも知りました。それからマダネ プロジェクトのホームページをたまにチェックしていましたが、コロナ禍でオンラインでの会が開催されることを知り、オンラインだと参加しやすいかもしれないと思い申し込みました。

子どものいない理由

 28歳で結婚して、その時はあまり子どものことは考えていませんでした。31歳になって、そろそろ子どもが欲しいなと思ったのですが、授かりませんでした。不妊治療を始めることにし、いろいろと調べたりもしましたが、今思えば少し頭でっかちになっていたように思います。
 漢方治療などもしましたが、2年ほどでこれは気分的に持たないなと思っていたところに子宮にポリープが見つかり、取った方が妊娠率が上がるかもということもあり手術しましたが、妊娠はありませんでした。人工授精や体外受精には夫も私も少し抵抗があり、その後治療はしなかったのですが、40歳になった時に芸能人の高齢出産のニュースを目にするようになり、治療すればよかったかなと少し落ち込みました。
​ しかし、たまたま不妊治療に関する専門的な本を読む機会があり、人工授精や体外受精のリアルがわかり、「私には無理だったな」と。そこで踏ん切りがつきました。私の場合は、現実をきちんと見ることも、受け入れることも大事だったのだなと思います。

今の気持ち

 マダネ プロジェクトの会に参加するにつれて、最初は自分のことを話したかったのですが、だんだんと人の話を聞きたいと思うようになってきました。過去(出産しなかったこと)はもう変わらない、ないものを考えても仕方ない、それより今あるもの、これからしたいことを考えよう、と未来のことを考えるようになりました。

 子どもがいる・いないに関わらず、みんな将来に何かしらの不安を持っていると思います。子どもがいない私達だけでなく、親に恵まれない子ども達や1人で生きていこうとしている人達・・・いろいろな立場の人がいるはずです。これからの時代にコミュニティの重要性は高まっています。そんなコミュニティ作りに携われたらいいなと思っています。

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加藤那津さん

43歳・未婚・若年がんサバイバー&ケアギバー集いの場「くまの間」代表

マダネ プロジェクト参加回数:1回(よつばの会との合同あわせて2回)

参加の動機

 地元の地方新聞にくどうさんの取材記事が掲載されていて読み、そこからネットで他の記事も見たり、本を読んだりしました。それまでは、私は未婚ですし、子どもがいないということを語ってはいけないと思っていたのですが、記事や本を読んで、子どもがいない人も意見を言っていいんだと知りました。

 そして、Facebookで交流会があることを知り、参加してみたいなと思い、参加してみました。

子どものいない理由

 元々結婚願望はあまりない方ではありましたが、31歳で乳がんが発覚しました。その時はステージ0で、手術、放射線治療を経て、ホルモン療法を続けていましたが、その後再発しました。調べてみると、遺伝性の乳がんだということがわかりました。その時にがんに関わる何かをしようと患者会も立ち上げました。

 現在もステージ4で治療中でもあります。ステージ4になった時に「やりたいことリスト」を作って、一つずつ達成することを楽しみに治療をがんばってきました。30代はがんと共に歩んできました。それが、子どもがいない理由につながっていると思います。

今の気持ち

 今までは、SNSでつながる人もがん関係が中心でした。病気のことだけを考えていると自分自身も苦しくなりますし、病気以外の話は話しづらいということもありました。

 マダネの交流会で、背景は違うものの、子どもがいないという共通点でいろいろ語りあえるのが新鮮で、気持ちも楽でした。また先日あるコロナ禍での別の活動を通して、がん以外の難病の方の本を読んだりしたこともあり、最近物の見方を変えてみようと、気持ちが変わっているように感じます。

 現在は、体調も落ち着いている状態でもあります。病気一色で生活していかなくてもいいかなとも思うようにもなりました。

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安藤さやかさん(仮名)

51歳・既婚・非常勤講師

マダネ プロジェクト参加回数:6回

参加の動機

 43歳のとき、夫の海外転勤についていくタイミングで教員の仕事と不妊治療をやめて、3年ぐらい海外にいました。海外に行く前は「妊活と仕事で終わる1日」の繰り返しで、妊活仲間を探す余裕もなく、ひとりぼっちで戦う毎日。海外では、それまでのことを引きずらずに過ごせていたのに、日本という現実社会に戻ってきたら、仕事もなく、寂しさと、この先どうして良いかわからない気持ちとで呆然としてしまいました。

 そんなときに、姉からくどうみやこさんの『誰も教えてくれなかった子どものいない人生の歩き方』を教えてもらって、「あ、なんだ、同じような人たちがこんなにいるんだ」と思って。それからマダネ プロジェクトと、その交流を知り、参加しました。

子どものいない理由

 仕事に追われて、妊活スタートが遅かったんです。私は要領が悪くて12時間くらい学校にいたし、持ち帰りや休日労働もしていました。20代の頃は大変でしたが、30代に入ると仕事におもしろさや楽しさも感じるようになって、気づけば仕事中心でした。
 33歳で結婚したのですが、生理も定期的にきちんとあったし、本気になれば子どもはできる、くらいに思っていたんですね。でも30代後半になって妊活を始めたら、そんな簡単に子どもが授かるなんてことはなかった。39歳で不妊治療をはじめたら、体外受精まであっという間に転げていった感じです。でも43歳で海外に行くことになって、そこで不妊治療をやめるという選択をしました。

今の気持ち

 何度も参加して人の話を聞いたり話したりするうちに、不妊治療中の辛い経験のことまで話せるようになりました。いつまでも迷っていることへの焦りを感じていたんですが、人それぞれのペースや生き方があって、自分はこうなんだ、これで良いと認められるようになりました。マイノリティでもさまざまな形で子どものいない状況がある。そういった意味での多様性を理解できるようになったのかもしれません。
 だからこそ将来、どうやって自分の骨を拾ってもらうのかと考えたとき、身内や家族のことだけではなく、家族さえいない人や障害をもつ人など、年老いてから助け合っていけるようなシステムやコミュニティが必要だと感じます。そういう状況の人に恩送りのようなことができるなら、参加したいと思っています。

 

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